仕事をしていて身体は疲れてないんだけど、気持ち的にはすぐ目一杯になってしまって、なんだかしんどい。
周りの人のイライラ感を敏感にキャッチしてしまって、関係のない自分まで気疲れしてしまう。
仕事を大雑把にできなくて、他人よりも時間がかかっている気がする。
出来ない仕事まで引き受けてしまう。なのに断れない。
自分でも「気にしすぎなのかも・・」と思い、他人にも「細かすぎるんじゃない?」と言われてきた私が、ちょっと救われた本があります。
1.HSPって気質を知っていますか?
世の中には、敏感すぎるだとか、細かいことを気にしすぎる、だとか言われる人がいます。
そんな人はもしかしたらHSPという気質の持ち主なのかも知れません。
HSPとは「Highly Sensitive Person」の略で、アメリカの心理学者:エレイン・N・アーロン氏が提唱した概念です。
提唱されてから、まだ20年くらいで、一般の方はもちろん、医師などの専門的な職業をされている方にも、あまり浸透していないようです。
改めて、HSPを分かりやすく簡単な言葉で表現すると、(本当はあまり簡単な言葉にしたくはないのですが)「繊細すぎる人」や「人一倍敏感な人」という感じになるかと思います。
断っておかないといけないのは、HSPは決して病気ではなく、性格という言葉で表されるものでもなく、あくまでもいくつかある人間の気質のうちのひとつです。
割合的には人口の15%〜20%と言われているのですが、どれくらいの人数を調べての結果なのか、私はよく分かっていません。
また、HSPといっても、すべての人の感覚が同じ訳ではないようです。
視覚が冴えていたり、聴覚が冴えていたり、五感の冴え具合が人によって様々です。
2.もし自分がHSPだったら、どうしたらいいの?
HSPに関しては、最近、何冊かの本が出版されていて、それらの中に、20〜30項目くらいのチェックリストがあって、その中の半数くらいの項目に当てはまるとHSPの可能性が高いらしいです。
でも、当てはまる項目数が少ない人でも、特によく当てはまる項目があった人はHSPかも知れません、って書いてあります。
それぞれの本に、「HSPの人はこうしたらいいですよ。」的なことはもちろん書いてあります。
でも、(批判を恐れずに言いますと)「HSPの人は、その気質によって生活にいろいろな課題を抱えているので、こう対処しましょう。」というニュアンスに取れる本がいくつかありました。
なんかHSPに対して後ろ向きな書き方をしているなと感じて、読んでいて辛くなって途中で読むのをやめた本もあります。
そんな中で、私がオススメの本は、
武田友紀さん著:
『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』
(発行所:飛鳥新社)
です。
略して『繊細さんの本』。
この本は、いくつかの本の中でも、非常に前向きな内容で、読んだ後にパッと前が開けた気がしました。
著者の武田友紀さんは、元メーカーのエンジニアで、今はHSP専門カウンセラーをされています。
まず、『繊細さんの本』には、「はじめに」の章で以下のように書かれています。
「自分の繊細さを克服すべき課題ととらえるのではなく、いいものとしてとらえる。」
出典元:『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほど「繊細さん」の本』P.8
この辺りから、他の本とはアプローチの仕方が違う気がします。
第1章では、HSPに当てはまる方の例がいくつか紹介されています。
第2章では、「毎日のストレスを防ぐカンタンなワザ」ということで、五感別の刺激予防法や刺激回復を早める方法が紹介されています。
具体的には、伊達メガネをかけて自分の見える範囲をわざと狭める、アロマペンダントをつける、など
第3章では、人間関係をラクにする方法として、”繊細さんとしての自分を出していくこと”や”自分のペースの守り方”などについて書かれています。
人間関係の基本構造とは、「表に出している自分」に合う人が集まってくる、というシンプルな事実です。つまり、「本当の自分」を抑えて殻を被っていると、その「殻」に合う人が集まってきてしまうのです。
出典元:『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほど「繊細さん」の本』P.96
第4章では、仕事に関連した内容が書かれています。
例えば、繊細さんは仕事が遅い訳ではない、という話とか、自分に合った仕事の選び方、など
第5章では、繊細さんに共通する「5つの力」として、
・感じる力
・考える力
・味わう力
・良心の力
・直感の力
を挙げていて、その自分の強みを人間関係、仕事、趣味で出していくことで、毎日をより元気に生きることができる等が書いてあります。
まとめ
何事にも気がつきすぎて疲れる人はHSPかもしれません。
HSPとは「繊細すぎる人」「人一倍敏感な人」
HSPの人は自分の強みを出していくことで、より元気に生きることができる。
その方法が書かれてある『繊細さんの本』を読むことで、あなたも今より楽に生きられるかもしれません。
いつもより、とても大雑把に仕上げてみました。
おわり